AGAに対する内服ミノキシジルと外用ミノキシジルの比較

男性型脱毛症（AGA）治療において、低用量経口ミノキシジルの有効性を評価した無作為臨床試験の結果をご紹介します。 このブラジルの臨床試験では、18歳から55歳のAGA男性患者を対象に、1日1回5mgのミノキシジル経口投与と1日2回5%のミノキシジル外用投与を24週間比較しました。結果は以下の通りです。

• 背景； ①低用量経口ミノキシジルはAGA治療に注目されていますが、男性のAGAに対する経口ミノキシジルの有効性は比較試験で評価されていません。 ②この試験では、1日1回5mgの経口ミノキシジルと1日2回5%の局所ミノキシジルを24週間比較しました。

• 結果： ①90人の参加者のうち68人が試験を完了。両群は同質でした。 ②前頭部の毛髪密度の変化: 経口ミノキシジルと外用ミノキシジルの間で有意差は見られませんでした。 ③頭頂部の毛髪密度の変化: 経口ミノキシジルは外用ミノキシジルより優れていました。 ④副作用: 経口ミノキシジル群で最も多かった副作用は多毛（49%）と頭痛（14%）でした。

• 結論：AGA男性において、内服ミノキシジル（5㎎、1日1回、24週間）は、ミノキシジル外用薬（5％、1日2回）に対する優位性は示されなかったと結論されています。

Penha MA et al. JAMA Dermatol. 2024 Apr 10:e240284.